パラアコをDC9Vアダプター対応に改造したい

DIY

パラアコとは

L.R.BaggsのPara Acoustic D.I.(通称:パラアコ)はアコースティクギター等のアコースティック楽器向けのプリアンプ、DIの大定番。 
主にアコギ弾きの間での人気が高いが、それ以外にもウッドベースやウクレレ、打楽器などありとあらゆる楽器に使われている。
アコースティック楽器用ということで入力インピーダンスはピエゾピックアップでも余裕の10MΩ。
アンプ直だと音が痩せたり、高音部ばかりのカスカスになってしまう楽器でも、これさえあればいい音に。

Para DI Acoustic Guitar Preamp + DI — LR Baggs
The Para DI Acoustic Guitar Preamp features a 5-band EQ with a tunable midrange and notch, variable gain control and a high-quality DI output.

私もエレクトリック・アップライト・ベースのピエゾがカスカスになってしまう対策で使用している。
ちなみにエレキベースを通しても自然に音が太くなっていい感じなので、バッファーとしてエフェクターボードの先頭に入れて使っていたりする。

パラアコの難点として、というかそもそもの用途として電源が9V電池と48Vファンタム電源にしか対応していない。
DIなのでファンタム電源が使えればOKという設計なのだろう。
しかし、私のようにDIとしての用途がない場合は9V電池しか使えなくなってしまう。
別途ファンタム電源装置を用意している人もいるが、電源装置が邪魔だったり、そもそも電源装置の用意がめんどくさい。

そんなこんなで前置きが長くなったが9Vのパワーサプライから電源供給を行いたいのできるように改造してみた。

実はお手軽電源改造

既に外しているが、裏面の皿ビス4本と電池を入れる部品のビスを2本外したところ。

電池パックからの配線が繋がっている基盤にはご丁寧に+-の記載がある。
ハンダ吸い取り線で元の配線を取り外し、ここにそのままDCジャックの配線を繋げばOK。

適当なプラ板にビス穴とジャック穴を開けたものを用意して電池パックの代わりに取り付ける。
あとは極性さえ間違えなければ簡単。
DCジャックはアマゾンで10個550円くらいだった。秋月だったら60円/個ぐらいだけど、送料が高いのでアマゾンで確保。

完成!

極性の確認をして、電源を繋いで試運転を行い、動作を確認。

プラ板の切り出しが適当過ぎて隙間ができてしまったがとりあえずOK。

エフェクターボードはこんな感じ。
パラアコ(バッファ)→マルコン(コンプ)→MXR(歪&プリアンプ)(パラレルアウトからチューナー)の順に接続。
エレキベースでもアップライトベースでもいい感じ。

個人的なこだわりとして配線を極力減らすためパラアコのFXループは使っていない。
DI機能が必要な場合はMXRから取ればいいという運用。
パッチケーブルはMOGAMI2524で自作。
ボードは端材で自作。コメリで買ったコンテナボックスに収まるサイズにしてある。
奥側にだけゴム足を付けてちょっと手前に傾けている。

ジャックの寿命を考えるとジャンクションボックスがあった方がいい気がするけど、配線を増やしたくないというジレンマ。
グランドループとか考えるとフルアイソレートの電源もいいなぁ。
音痩せを考えて最低限のエフェクターにしたいけど、歪は別のべダルが欲しいなぁとか空間系もいいなぁとか物欲は無限。

他の電源改造方法

今回は電池ボックスを外し、DCジャック用プレートを取付るという方法を採用したが、検討のみで採用しなかった別の電源化方法も紹介する。

1.ファンタム電源装置を積む
パワーサプライとは別にファンタム電源装置を購入する。
例えばこんなの
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/253017/?gclid=Cj0KCQjwm66pBhDQARIsALIR2zAIY-sQfui7P3qkVc1mtvPtDhvOsz_bGikuQxbdFRZs2-DwXaTxOG4aAmNjEALw_wcB

メリット
・本体改造が不要

デメリット
・電源装置が邪魔、高い
・電源用にXLR配線が必要になるが、短い配線はあまりないので自作が必要かも

2.電池も使える状態のままDCジャックを取り付ける。
表面ロゴのLRのあたりに穴を開けて、3極のDCジャックを取り付ける。
参考:https://digital-byobu.net/usingdcjack/

メリット
・9V電池の機能を残せる

デメリット
・基盤の取り外しなど作業が複雑になる
・配線も多少増える。
・ジャックが収まるか不安。
・本体の穴あけで原状復帰できない

3.バッテリースナップを使用する
市販のバッテリースナップを使って電源対応にしている事例があった
参考:http://hoomick.com/?p=1245

メリット
・改造が簡単
・電池も使える
・はんだ付け作業が不要

デメリット
・電池ボックスの穴は原状復帰できない。

4.DCジャックプレートを作成する(今回採用)
今回採用したDCジャックプレートを製作する方法

メリット
・原状復帰できる。
・側面配線にできる
・比較的簡単改造

デメリット
・はんだ付け作業がある。
・9V電池が使えなくなる。

まとめ

というわけで作業的にはさほど難しくなくアダプターに対応させることができ、多少の知識と技術があれば電池の機能を残すことも可能なのだ。

アコースティック楽器向けとはなっているが、エレキベースにパラアコもおすすめです。
入力インピーダンスはロー出しハイ受けが基本とは言え差がありすぎるのもデメリットがあるらしいですが、個人的には音は好きでした。
お試しあれ。

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